政権を利する不公正な報道の氾濫が日本を滅ぼす

 総選挙の結果、岸田政権が存続した。安倍・菅政権よりソフトなイメージで、よりあくどいことをしれっとやりそうだ。自公より右で新自由主義徹底派の維新が、「野党」の仮面をかぶったニュー与党として、憲法改悪まで実現すると言っている。

 なぜこんなひどい事態になっているのか。それは、総選挙前の熱狂的な自民党総裁選報道と、総選挙後の冷めた立憲民主党代表選報道を比較してみるとよくわかる。マスメディアが批判的視点のない、自民党の広報機関と化していた。それに対して、総選挙後で議席を減らした立憲民主党に対しては、水に落ちた犬はみんなで叩いても怖くないとばかりの、野党共闘攻撃の大合唱。「弱きを助け、強きをくじく」のが人間として大切な心根だと思っていたが、今のマスコミにはそんな気持ちはないようだ。強者に寄り添い、弱者を叩く、とんでもない連中だ。関西マスコミは、維新へのおべっかばっかり。

 こんな公平性のないフィールドで、立憲野党は闘っている。だから、総選挙で握った手を決して離してはならない。離したら、自公や維新の思うつぼだ。失敗したのは、共闘ではなく、その不徹底さだ。不公正で、権力者にこびを売るマスコミに負けず、互いにリスペクトして野党共闘を国民にとって頼りがいのある実のあるものにしてほしい。そして、日本を破滅から守ってほしい。