改憲をやるやる詐欺とあおり立て

 総選挙で議席を増やした維新の、憲法への姿勢が危ない。自民党に対して、改憲をやるやると言うだけで、実行しない「やるやる詐欺」と「批判」している。国民が望んでもいない改憲をやれと、自民党を叱咤激励しているのだから、維新は紛れもない自民党の応援団だ。そもそも憲法を守っていない自民党をまったく批判していない。権力者の横暴を許さない規定を持つ現行憲法を邪魔者扱いしている自民党に、権力者に都合良くなる改憲をけしかけている。

 9条だけでなく、緊急事態条項新設も狙われている。このような改憲がされると、海外での戦争、憲法停止の人権無視が可能になる。国際紛争の平和的な解決、外交努力による解決こそが、歴史の教訓。名前を変えた戒厳令などまっぴらごめんだ。中国や北朝鮮の脅威をあおり立て、軍事対応に注力していくことがどんな結果をもたらすか、想像力を働かせるべきだ。あっても憲法を守らない権力者に、フリーハンドを与える緊急事態条項は、盗人に追い銭ともいうべきものだ。

 自民党より右に位置する維新の本質を見極め、その危険性に警鐘を乱打しなければならない。