維新の、自民党をピリッとさせるの意味

 維新が「野党」第一党をめざしているそうだ。立憲民主党自民党にできないことをやらせてくれと叫んでいる。その中身は、自民党が公約している改憲などをスケジュールを決めて実行させること、というのだから、さすが本籍が自民党だけのことはある。

 松井氏も馬場氏も、元自民党地方議会議員である。自民党が過激に新自由主義に突っ走らないのを不満に、維新を作っただけのことはある。自公政権の行き詰まりに対する批判を、立憲野党に流れさせないために、「改革」政党をアピールしているが、その改革方向は新自由主義の徹底である。つまり、自民党にもっと右寄りになれと言っているのだ。新自由主義の弊害が明らかになっているのに、それをより徹底させることが「改革」だと言うのだから、維新に期待した国民も浮かばれない。もっと悲惨な結果が待ち受けている。たとえて言えば、新自由主義というタバコの弊害を改めるために、タバコを止めないと行けないのに、より強いニコチンのタバコを吸うことが改革であるというようなものだ。防衛費はGDP比にこだわらず増額、核兵器の共有をタブーなく議論する、雇用は流動化を徹底する、といった政策を見れば、その立ち位置は明確だ。

 このことに早く国民は気づいてほしい。手遅れにならないために。