臨時の医療施設を早く作ろう

 政府の後手後手かつ無策が感染爆発を許し、感染者で重症者以外は原則「自宅療養」という名の棄民政策が強行されている。医療崩壊の現在、臨時の医療施設を作り、感染者を軽症のうちに医療につなぎ、効率的に治療してもらうことが急務だ。武漢でコロナが急拡大し、中国が短期間で臨時の大規模医療施設を建設したときは、あんなことをしなければならないのかと驚いたが、今になってみると、限られた医療資源を効率的に活用して感染症対策とする方法だったことが理解できる。

 独裁国家でない日本では、関係者の合意を図りつつ実行しなければならない難しさがあるが、実現が無理なことではないと思う。感染者を早く発見して医療施設に隔離し、重症化する前に治療することが最善だ。小さな病院に、通常診療とコロナ診療を両立させようとすることは現実的ではない。福井県や東京都の墨田区などは、臨時の施設を作ったり医師会と自治体の協力関係が構築されているなど工夫されていると聞く。外国や国内の先進事例に学び、命を守ることを最優先に、税金をつぎ込んでもらいたい。